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株式投資には、大きく分けて2つの流派があります。
「高い成長性を買う【グロース株投資】」と、「本来の価値より安く買う【バリュー株投資】」です。
しかし、どちらにも致命的な弱点があります。
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グロース株:期待が高すぎて株価が割高になりやすく、一度の決算ミスで暴落する。
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バリュー株:安いのは魅力だが、万年安値のまま放置され(バリュートラップ)、一向に儲からない。
「成長力は欲しいが、高値掴みはしたくない」。 そんな投資家のワガママを叶える、第三の道。それが、【GARP(ガープ)戦略】(Growth At a Reasonable Price:適正価格での成長株投資)です。
この記事は、あなたが極端な「高値掴み」も「安物買いの銭失い」も回避し、最も合理的で、最もリターン効率が良い“スイートスポット”を射抜くための、投資戦略講義です。
第1章:【GARP】とは何か? ピーター・リンチの愛した魔法
GARP戦略を一言で言えば、『成長企業(グロース)を、割安な価格(バリュー)で買う』という、まさに“イイトコ取り”の手法です。
この戦略を世界に広めたのは、伝説のファンドマネージャー、ピーター・リンチです。 彼は、「Amazonのような超・高成長株を、PER100倍で買う」ような冒険はしませんでした。かといって、「成長の止まった鉄鋼株を、PER5倍で買う」ような退屈もしませんでした。
彼が狙ったのは、『年率20%くらいでしっかり成長しているのに、なぜか市場から見過ごされ、PER15倍程度で放置されている会社』です。
これこそが、リスクを抑えつつ、市場平均を大きく上回るリターンを叩き出す、黄金の組み合わせなのです。
第2章:GARPを見抜く最強の物差し【PEGレシオ】
では、どうやって「適正価格の成長株」を見つけるのでしょうか? ここで使うのが、PERを進化させた指標、【PEGレシオ(ペグ・レシオ)】です。
PEGレシオ = PER(株価収益率) ÷ 利益成長率
これは、『PER(期待の大きさ)が、実際の成長スピードに見合っているか?』を測る指標です。
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例:PER 30倍のA社
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成長率 30%の場合:PEGレシオ = 30 ÷ 30 = 1.0倍
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成長率 10%の場合:PEGレシオ = 30 ÷ 10 = 3.0倍
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一般的に、PEGレシオの判断基準は以下の通りです。
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1.0倍以下:割安(成長力の割に株価が安い。GARPの狙い目!)
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1.0倍 〜 2.0倍:適正範囲
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2.0倍以上:割高(成長力以上に買われすぎ)
単に「PER30倍は高い!」と決めつけるのではなく、「30%成長しているなら、PER30倍は適正(PEG 1.0倍)だよね」と判断するのが、GARPの思考法です。
第3章:なぜGARPが“最強”なのか?
GARP戦略が優れている理由は、【大負けのリスク】を排除できる点にあります。
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超・グロース株(PEG 5.0倍など)は、成長が少しでも鈍化すると、株価は半値以下になります。
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しかし、GARP株(PEG 1.0倍以下)は、もともと過度な期待が乗っていないため、多少成長が鈍化しても、株価の下落余地が限定的です。
「上がれば(成長すれば)大きな利益、下がっても(失敗しても)軽傷」。 この非対称性こそが、長期的に資産を増やし続けるための鍵なのです。
第4章:学園長が「キラキラ銘柄」をスルーする理由
私は、SNSで話題になるような「PER100倍超えのAI関連株」や「赤字のSaaS企業」には、ほとんど手を出しません。
なぜなら、それらはPEGレシオで見ると「5倍以上」であることが多く、私にとっては「ギャンブル」に見えるからです。
市場の熱狂(グロース)にも、過度な悲観(バリュー)にも付き合わない。 その中間に落ちている『実力に対して不当に評価されている成長株』を拾うことこそが、心技体を保ちながら投資するにはベターだと考えます。
しかしながら、私は投資ってお金を稼ぐためだけではなく、将来の夢や叶えたい未来を個人が企業に投資することで、企業は投資家から集めたお金で事業を大きくするという、根本を大切にしたいと思っています。
ですので、ほぼ紙屑と化した株でも夢を乗せて、将来のワクワク感に投資したりします。
ロマンが詰まってる分野で言えば、がん治療や宇宙産業、バイオテクノロジー、真水を作る産業など、応援したいと考えて最近、暴落した企業に投資しました。
この話はまた後日♪
まとめ:あなたは“バランスの達人”たれ
グロースか、バリューか。 その二元論に縛られる必要はありません。
成長というエンジンを積みながら、価格というブレーキも忘れない。
今日からあなたは、極端に走る投資家ではありません。 成長と価格の均衡点を見抜き、最も効率よく資産を増やす、賢明なるバランスの達人なのです。
