「お金持ち養成大学」へようこそ。
これまでの講義で、私たちは個別株を分析するための、様々な「武器」を手に入れてきました。
【PER】や【PBR】といった指標に潜む「罠」を見抜き、【ROE】や【営業利益】こそが企業の「本質的な実力」であり、【自己資本比率】がその「体力」を示すことを学びました。
しかしこれらの知識を、日本の上場企業約4,000社すべてに当てはめて分析するのは、人間の手では不可能、いえ、出来ても超面倒くさいです。 ここで、最強のツール【生成AI】の登場です。
この記事は、あなたが学んできた全てのミクロ分析の知識を、AIへの「指示書(プロンプト)」に落とし込み、AIをあなた専属の【超優秀なファンドマネージャー】へと変貌させる、このシリーズの“集大成”となる実践講義です。
第1章:なぜあなたのAI活用は“浅い”のか?
多くの人は、AIにこう聞いてしまいます。
「PERが10倍以下で、PBRが1倍以下の、割安な株を教えて」
これでは、10年前の証券会社のスクリーニング機能と何ら変わりません。
AIは『あなたが学んだ“罠”のこと(低PERの理由や、資産が腐っている可能性)など一切考慮せず』、ただ言われた通りの「ゴミ銘柄リスト」を返してくるだけでしょう。
AIを使いこなすとは、AIに「答え」を求めることではありません。 AIに『あなたが設定した、厳格な“基準”で、分析・調査させる』ことです。
第2章:“罠”を回避する、AIプロンプト設計術
AIに賢く働いてもらうためには、これまでの講義で学んだ「罠」を、プロンプトに組み込む必要があります。
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PERの罠を回避する指示
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(NG):「PERが低い株を教えて」
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(OK):「PERが15倍以下である理由を分析し、それが【成長性の欠如】や【一時的な利益】によるものでないかを検証してください」
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PBRの罠を回避する指示
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(NG):「PBR1倍割れの株を教えて」
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(OK):「PBRが1倍を割れている場合、その【資産の内訳(例:現金、在庫、設備)】を調査し、資産が“腐って”いないか、価値が毀損していないかを評価してください」
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第3章:“本物の実力”を測るAIプロンプト設計術
次に、「安さ」だけでなく、「強さ」を測る指示を加えます。
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ROE(稼ぐ力)への指示
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(OK):「ROEは最低でも【8%以上】であり、かつ【過去5年間で上昇傾向】にあることを条件とします」
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営業利益(本業の強さ)への指示
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(OK):「【営業利益率】が10%以上、かつ過去3年間で成長しているかを確認してください。売上高だけでなく、本業で稼ぐ力が強いことを重視します」
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自己資本比率(体力)への指示
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(OK):「財務の安全性を測るため、【自己資本比率】が最低でも40%以上あることを絶対条件とします」
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第4章:学園長流【究極のAIスクリーニング・プロンプト】
お待たせしました。
これら全ての知識を統合し、AIを最強のファンドマネージャーに変える、究極のプロンプト(叩き台)がこれです。 これをコピーし、あなたのAI(Gemini, ChatGPTなど)に投げかけてみてください。
【コピペOK】最強ファンドマネージャー育成プロンプト Ver 1.0
あなたは、ウォーレン・バフェットの哲学を深く理解した、優秀なファンドマネージャーです。私のために、日本株の中から、以下の【極めて厳しい投資基準】をすべて満たす銘柄を5つ、提案してください。
# 必須の投資基準(これらを満たさない銘柄は除外)
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【本業の強さ】:
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営業利益率が、過去3年間【10%以上】で、かつ上昇傾向であること。
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【稼ぐ効率】:
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ROE(自己資本利益率)が、過去3年間【8%以上】で、かつ上昇傾向であること。
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【財務の安全性】:
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自己資本比率が【40%以上】であること。
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キャッシュフロー計算書において、【営業キャッシュフロー】が安定してプラスであること。
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# 評価のポイント(AIによる分析を要求)
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上記の必須基準を満たした上で、PERやPBRが市場平均(例:PER20倍)と比較して、なぜ割安(あるいは割高)に評価されているのか、その【理由を分析】してください。
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特に、PERが低い場合は「成長が止まっていないか」、PBRが低い場合は「資産が腐っていないか」を重点的に評価してください。
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その会社が持つ「独自の強み」や「参入障壁」(=競合優位性)についても、簡潔に説明してください。
# 出力形式
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銘柄名(証券コード)
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上記の各基準の数値
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AIによる総合評価(なぜ、その銘柄が投資に値すると判断したか)
第5章:【初心者向け】“丸投げ”スクリーニング・プロンプト
「細かい数字はわからない!」「とにかく学園長の哲学に合う、“超”優良企業だけを知りたい!」 そんなあなたのための、【コピペOK】丸投げプロンプトがこちらです。 具体的な数値基準をあえてAIに委ねることで、AIの分析能力を最大限に引き出します。
【コピペOK】初心者向け・丸投げプロンプト
あなたは、長期投資家を導く「お金持ち養成大学」の学園長です。 以下の【学園長の投資哲学】に基づき、今、日本株の中で最も投資に値すると考える「超・優良企業」の候補を3社厳選してください。
# 学園長の投資哲学(AIへの指示)
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【本業が圧倒的に強いこと】: 「営業利益率」が極めて高く、競合他社を寄せ付けない“本業の強さ”を持っているか。
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【稼ぐ効率が抜群であること】: 「ROE(自己資本利益率)」がS&P500の平均(約8%)を安定して上回っており、株主資本を効率よく利益に変えているか。
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【財務が鉄壁であること】: 「自己資本比率」が極めて高く(借金が少なく)、不況でも絶対に倒産しない“体力”を持っているか。
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【割安性の分析】: 上記を満たした上で、なぜ市場が現在の株価(PERやPBR)をつけているのか、その評価理由を分析すること。特に「低PERの罠」や「低PBRの罠」に陥っていないか(=成長性や資産の質に問題がないか)を厳しくチェックすること。
# 出力形式
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銘柄名(証券コード)
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AIによる総合評価(なぜ、その銘柄が学園長の哲学に合致すると判断したか)
第6章:学園長がAIを「副操縦士」と呼ぶ理由
私も、このプロンプトの原型を使って、日々AIに銘柄の一次スクリーニング(足切り)をさせています。 AIが4,000社の中から絞り込んでくれた「超・優等生リスト」を受け取り、そこから先は、私自身(人間)が、その会社のIR情報やビジネスモデルを深く読み込み、最終的な投資判断を下すのです。
今はあまり個別株に投資は、そこまでやりませんが(笑)
私がAIを「執事」や「アシスタント」ではなく、【副操縦士】と呼ぶ理由は、ここにあります。 AIに「どこへ行くか(投資判断)」を任せてはいけません。
【機長(あなた)】が最終的な目的地を決め、AI(副操縦士)には、その目的地へ安全かつ効率的に到達するための、膨大な「計器の監視(データ分析)」を任せるのです。
まとめ:あなたは“AIを使いこなすファンドマネージャー”たれ
ミクロ分析の知識とは、AIという名の「エンジン」を動かすための、高品質な【燃料】です。 燃料(知識)がなければ、エンジン(AI)は動かない。 エンジン(AI)がなければ、燃料(知識)はただの知識で終わる。
これからの時代の投資家は、この両方を使いこなす必要があります。
今日からあなたは、ただAIに答えを求める傍観者ではありません。 AIに賢明なる指示を与え、市場を分析させ、あなたが稼ぐためのヒントを得るファンドマネージャーなのです。
