「押し目買い」と「戻り売り」: トレンドフォローの基本戦略と失敗しないエントリー点

投資分析・短期トレード・基礎用語学科

「お金持ち養成大学」へようこそ。
「上昇トレンドに乗れ!」 投資の世界でよく聞く言葉です。しかし、実際に上昇している株を買おうとすると、「高値掴み」をしてしまい、買った瞬間に下がって損をする…。そんな経験はありませんか?

トレンドに乗ることは正しい。しかし、乗り込む【場所】が間違っているのです。 走っている新幹線に、ホームから飛び乗ろうとすれば大怪我をします。賢明な旅人は、新幹線が次の駅で一時停車するのを待ち、安全に乗り込みます。

この「一時停車」のタイミングこそが、今回学ぶ【押し目(おしめ)】と【戻り(もどり)】です。 この記事は、あなたが無謀な飛び乗り乗車(高値掴み)をやめ、トレンドという特急列車に安全かつ有利な価格で乗車するための、実践的なエントリー講義です。

第1章:相場は「一直線」には動かない

まず、大前提となる事実があります。
どんなに強い上昇トレンドでも、株価は一直線に上がり続けるわけではありません。 「上がっては少し下がり、また上がっては少し下がる」という、【N字型】の波を描きながら上昇していきます。

この「波」の性質を利用するのが、今回の戦略です。

  1. 【押し目買い】(上昇トレンド)

    • 株価が上昇していく中で、一時的に利益確定売りなどで【下がったタイミング】を狙って買うこと。

    • 「押す」とは、相場が下がることを意味します。上昇の勢いが一休みしたところ(押し目)を狙います。

  2. 【戻り売り】(下降トレンド)

    • 株価が下落していく中で、一時的に買い戻しなどで【上がったタイミング】を狙って売ること(空売りや、逃げ場探し)。

    • 下落の勢いが一休みし、少し戻ったところ(戻り目)を狙います。

第2章:失敗しないエントリーの鉄則「落ちてくるナイフを掴むな」

「押し目買い=下がったら買う」と聞いて、多くの初心者が犯す致命的なミスがあります。 それは「下がっている最中に買ってしまう」ことです。

  • 「お、下がってきた!安い!買いだ!」→ そのままズルズルと下落が続き、トレンド転換(暴落)に巻き込まれる。

これが、投資格言にある「落ちてくるナイフを掴む」という行為です。 失敗しない押し目買いの鉄則は、たった一つ。

『下げ止まって、反発したのを確認してから買う』

ナイフが床(サポートライン)に刺さり、もう落ちないことを確認してから、安全に抜くのです。 具体的には、前回の講義で学んだ【トレンドライン】や【移動平均線】に株価がタッチし、そこで【陽線】が出たり、【下ヒゲ】が出たりして、「反発」した瞬間にエントリーします。 「底」で買う必要はありません。「底を打った直後」に買うのが、プロの仕事です。

第3章:エントリーポイントが「最強」である理由

なぜ、プロはこのタイミングを狙うのでしょうか?
それは【リスク・リワード(損失と利益のバランス)】が最高だからです。

押し目(トレンドライン付近)で買えば、もし予想が外れてトレンドラインを割ってしまっても、「すぐに損切り」ができます。傷は浅くて済みます。 一方で、予想通り反発すれば、トレンドの波に乗って「大きな利益」が狙えます。

  • 高値掴みの場合:損切りラインまでが遠く、リスクが大きい。

  • 押し目買いの場合:損切りラインがすぐ近くにあり、リスクが限定的。

「勝つ確率」だけでなく、「負けた時の損失」を最小限に抑えられる点が、この戦略の真の強みなのです。

第4章:学園長が買うルール

私は、インデックス投資の積立を基本としていますが、余剰資金でスポット購入(買い増し)をする際には意識するポイントがあります。

以前の私は、タイミングを見計らわずに上昇中のS&P500を「もっと上がるはずだ!」と、成行で高値掴みしていました。
すると不思議なもので、買った翌日から調整局面(一時的な下落)に入り、数週間含み損を抱える…ということが頻繁にありました。長期で見ればプラスになるとはいえ、精神衛生上よくありません。

そこで私はルールを決めました。
『欲しいと思っても、チャートが「移動平均線」や「トレンドライン」にタッチして反発するまでは、絶対に注文ボタンを押さない』

これは「待つ」という苦痛を伴うルールです。時には、押し目が来ないまま置いていかれることもあります。 しかし、このルールを守るようになってから、「高値で掴んで含み損に耐える」という無駄なストレスが激減し、結果的に平均取得単価を有利に保てるようになりました。 投資において「待つこと」は、買うことと同じくらい重要なアクションなのです。

またトレンドラインにタッチしたからと言って、余剰資金の全てを投資するわけではありません。
トレンドの転換になって暴落したタイミングで資金が尽きて買えなければ、それこそ安く買うビッグチャンスを逃してしまうためです。

その部分については追々、改めて解説しますね!

まとめ:あなたは“相場のスナイパー”たれ

相場は常に動いていますが、あなたが撃つ(売買する)べき瞬間は、実はそう多くありません。

獲物(株価)が、照準(押し目)に入ってくるまで、じっと待つ。 決して無駄弾を撃たず、勝てる確率が高い瞬間だけ引き金を引く。

今日からあなたは、闇雲に乱射するマシンガンナーではありません。 必勝のタイミングを虎視眈々と狙う、賢明なる相場のスナイパーなのです。

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