「期待していた若手が、突然辞めてしまった…」
「チームの雰囲気が悪く、会議はいつもお通夜状態…」
「なぜか自分のチームだけ、成果が上がらない…」
もし、あなたがこのような状況に心当たりがあるなら、それは無意識のうちに「やってはいけない」マネジメントをしてしまっているサインかもしれません。
多くの管理職が、良かれと思って取った行動が裏目に出て、チームを崩壊させてしまうという失敗を犯しています。そして、その失敗には驚くほど共通したパターンが存在するのです。
この記事では、あなたのマネジメントに潜む「失敗の種」を炙り出す20の診断テストをご用意しました。
診断を通じて、あなたが陥りがちな失敗パターンを特定し、物語形式のリアルな失敗事例から教訓を学び、最悪の結末を回避するための具体的なアクションプランを手に入れましょう。
【5分で完了】マネジメント失敗リスク 診断テスト
以下の20の質問に対し、あなたの普段の行動に当てはまるものを選択してください。
「よくある = 5点」「ときどき = 2点」「ほとんどない = 0点」で計算し、最後に合計点を出してください。点数が高いほど、危険度が高いことを示します。
Part 1:部下との関わり方
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部下の仕事の進め方を、細かくチェック・修正しないと気が済まない。
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「とりあえず、やっといて」と、目的や背景を伝えず仕事を振ることがある。
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部下の良い点より、悪い点や改善点ばかりを指摘しがちだ。
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問題が発生した際、まず「誰のせいか」を考えてしまう。
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自分がプレイヤーとして動いた方が早いと考え、仕事を抱え込んでしまう。
Part 2:チームの動かし方
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部下からの相談に対し「でも」「しかし」と否定から入ってしまう。
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チームの目標が、「みんなで頑張ろう」といった曖昧なスローガンになっている。
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特定のエース社員にばかり、難易度の高い仕事が集中している。
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部下のミスを、最終的に自分が巻き取って仕上げてしまうことが多い。
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会議で意見が対立した際、とりあえず結論を先延ばしにする。
Part 3:あなた自身のスタンス
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「昔はこうだった」「自分の若い頃は…」と、過去の経験を基準に話しがちだ。
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部下によって、言うことや態度を無意識に変えていることがある。
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経営層からの厳しい指示を、そのまま部下に「横流し」している。
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失敗のリスクを考え、部下の新しい挑戦にブレーキをかけてしまう。
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重要な情報を、「まだ言う段階ではない」と自分だけで抱え込んでしまう。
Part 4:組織・文化づくり
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1on1が、ただの業務の進捗確認会議になってしまっている。
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チームの飲み会やイベントを企画しても、参加率が低い。
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チームの空気が悪いと感じても、「そのうち良くなるだろう」と静観している。
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感謝の言葉(「ありがとう」「助かった」)を、意識しないと口に出せない。
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部下が自分より先に昇進することに、少し抵抗を感じる。
お疲れ様でした。合計点は出ましたか? それでは、あなたのマネジメントに潜むリスクと、それを回避するための処方箋を見ていきましょう。
【結果発表】あなたの失敗パターンと回避策
危険度 高:71〜100点「マイクロマネジメント型・クラッシャー上司」予備軍
【よくある失敗事例】
A課長は、期待の若手Bさんの企画書を何度も細かく修正。
「てにをは」からデータの見せ方まで、すべて自分のやり方に直させた。Bさんが「自分で考えたい」と訴えても、「君のためだ」と聞かない。
ある日、Bさんは「自分はA課長の手足じゃない」という言葉を残し、退職届を出した。チームの士気は一気に下がり、他のメンバーも転職サイトに登録し始めた…。
現状診断: あなたは、責任感が強く、仕事の品質へのこだわりも人一倍です。
しかしその思いが強すぎるあまり部下を信頼せず、すべてを自分の管理下に置こうとする「マイクロマネジメント」に陥っています。
部下は「監視されている」と感じ、指示待ち人間になるか、心を病んで辞めていくかの二択を迫られます。
最悪の結末を回避するアクションプラン:
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Step1(今日から): 部下に仕事を任せる際「完成形は60点でいい。まずは君のやり方でやってみて」と伝え、プロセスには一切口出ししないと決めてください。まずは1つの仕事から始めましょう。
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Step2(今週中に): チームミーティングで、「私の仕事の任せ方で、やりにくい点はないか?」と勇気を出して聞いてみましょう。そして、どんな意見が出ても絶対に反論せず、「教えてくれてありがとう」と受け止めてください。
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Step3(今月中に): 「権限委譲」に関する本を1冊読んでください。任せることは「放棄」ではなく、部下の成長機会を創出する「投資」であるという、根本的な意識改革が必要です。
危険度 中:41〜70点「丸投げ・事なかれ主義」上司
【よくある失敗事例】
C課長は、役員から「新規事業を考えろ」と指示され、部下に「なんかいい感じの、よろしく」と丸投げした。
部下たちが苦労して企画を練っても「役員はこういうの好きじゃないと思う」と曖昧な理由で却下。意見が対立しても調整せず、ただ困った顔をするだけ。
結果、プロジェクトは迷走し、時間だけが過ぎていった。部下たちは「この人についていっても無駄だ」と見切りをつけた。
現状診断: あなたは、部下の自主性を尊重しようという意識や、波風を立てたくないという気持ちが強いタイプです。しかしそれが判断や責任から逃れる「責任放棄」や「丸投げ」になっています。
進むべき道を示さない船長のもとで、船員である部下たちは混乱し、疲弊し、やがて船を見捨てて去っていきます。
最悪の結末を回避するアクションプラン:
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Step1(明日から): 仕事を依頼する際、必ず「この仕事のゴール(目的)は〇〇で、△△の状態になったら成功です」と、目的と成功定義をセットで伝えましょう。
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Step2(今週中に): チームの目標をSMART(具体的、測定可能、達成可能、関連性、期限)に則って再設定し、壁に貼り出しましょう。「頑張る」ではなく「売上〇%UP」のように、誰もが分かる指標が必要です。
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Step3(次回の会議から): 議論が停滞したら「意見は出揃いました。メリット・デメリットを考慮し、私の責任でA案で進めます」と、意思決定する役割を意識的に果たしてください。
たとえその決定が間違っていても、進まないより100倍マシです。
危険度 小:0〜40点「良かれと思って空回り」上司
【よくある失敗事例】
D課長は、部下思いで優しい。部下がミスをすると「大丈夫、大丈夫」とすぐに駆けつけ、代わりに仕事を片付けてあげる。
難しい仕事は「大変だろうから」と、自分が引き受けてしまう。その結果、部下はいつまで経っても簡単な仕事しかできず、成長を実感できない。
ある日、エース社員から「このままでは自分はダメになる。もっと成長できる環境に行きたい」と退職を告げられた。
現状診断: あなたは部下を守りたい、助けたいという気持ちが強い、心優しいマネージャーです。しかし、その優しさが部下から「失敗する権利」と「成長の機会」を奪う「過保護」になっています。
居心地は良いかもしれませんが、成長意欲の高い部下にとっては「ぬるま湯」に感じられ、物足りなさを感じて離れていってしまいます。
最悪の結末を回避するアクションプラン:
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Step1(今日から): 部下がミスをしたら、すぐに手伝うのではなく、「なぜこのミスが起きたと思う?」「次はどうすれば防げるかな?」と本人に考えさせる質問を投げかけてください。
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Step2(今週中に): 部下一人ひとりのレベルより「少しだけ」難易度の高い「ストレッチ目標」を設定し、「君ならできると信じているから、この仕事を任せたい」と期待を込めて伝えましょう。
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Step3(今月中に): チーム内で「失敗共有会」を開きましょう。マネージャーであるあなた自身の失敗談もオープンに話し、「失敗は責められるものではなく、学ぶための資産である」という文化を作ってください。
まとめ
マネジメントの失敗は、決して「能力が低い」から起きるわけではありません。多くは、過去の成功体験や、良かれという思い込みから生まれる「思考のクセ」が原因です。
大切なのは、自分のクセを客観的に認識し、それを乗り越えるための小さな行動を、今日から一つでも始めてみること。
失敗は、それ自体が悪なのではなく、そこから学ばないことが悪なのです。この診断が、あなたのチームをより良い未来へ導くための一助となれば幸いです。
