「お客様に会っても、何を話せばいいか分からない…」
「商品は良いはずなのに、なぜか契約が取れない…」
「営業の仕事に、自信と誇りが持てなくなってきた…」
もしあなたが今、こんな壁にぶつかっているなら、この記事はあなたのためのものです。
今回ご紹介するのは、多くの営業パーソンのバイブルとして読み継がれる名著、中村信仁氏の『営業の魔法』。
この本は、小手先のテクニックや話術を教えるものではありません。顧客から「あなたから買いたい」と心から言ってもらえる、営業の本質を、感動的な物語を通して教えてくれます。
この記事では、『営業の魔法』に登場する「12の魔法」を、誰でも今日から実践できるように、具体的な使い方や会話例を交えて徹底的に解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたは営業という仕事への新たな視点を手に入れ、顧客との関係を劇的に変える第一歩を踏み出しているはずです。
『営業の魔法』とは、どんな本?
『営業の魔法』は、あるごく普通の営業マンが、「営業の神様」と呼ばれる不思議な老人から、営業だけでなく人生で成功するための12の教え(魔法)を授かるという物語形式の本です。
物語なので非常に読みやすく、それでいて営業の核心を突く深い内容が詰まっています。この本の最大のメッセージは、「営業とは、商品を売ることではなく、自分という人間を信頼してもらう活動である」ということです。
営業の神様が授ける「12の魔法」徹底解説
それでは、物語の核心である「12の魔法」を一つずつ見ていきましょう。それぞれの魔法が何を意味し、どう実践すればいいのかを具体的に解説します。
魔法1:商品ではなく「自分」を売れ
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教えの核心: お客様は、商品が良いから買うのではない。「この人なら信頼できる」と思った相手から買う。
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使い方・実践例:
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初対面でいきなり商品説明を始めるのはNG。まずは自己紹介で、仕事への情熱やプライベートな一面(趣味や出身地など)を話し、親近感を持ってもらいましょう。
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会話例: 「本日は〇〇という商品のご紹介ですが、その前に少しだけ自己紹介させてください。私はこの仕事が大好きで、特にお客様のビジネスが私たちの商品で成長していくのを見るのが一番のやりがいです。」
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魔法2:頼みごとは「断られること」を前提にしろ
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教えの核心: アポイントや契約のお願いは、断られて当たり前。断られたところからが、本当の営業のスタートである。
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使い方・実践例:
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断られても落ち込んだり、引き下がったりしない。「お忙しいところ恐れ入ります」という前提で、相手の状況を気遣いながら再度アプローチする。
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会話例: (断られた後で)「承知いたしました。お忙しい中ご検討いただきありがとうございます。ちなみに、もしよろしければ今後の参考にさせていただきたいのですが、今回ご縁がなかった一番の理由をお聞かせいただけますでしょうか?」
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魔法3:買う気の無い客に「期待」するな
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教えの核心: 全ての人に好かれよう、全ての人に売ろうとするのは間違い。買う気のない人に時間を使いすぎず、本当にあなたの商品を必要としている人を見極める。
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使い方・実践例:
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会話の中で「もし導入するとしたら、どんな点が改善されると嬉しいですか?」といった質問を投げかけ、相手のニーズや本気度を探りましょう。反応が薄い場合は、深追いせず、有益な情報提供だけして一旦引き上げる勇気も必要です。
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魔法4:ライバルは「他人」ではなく「過去の自分」
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教えの核心: 他の営業マンの成績と比べて一喜一憂するのは無意味。昨日の自分より一歩でも成長できたか、という点に集中する。
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使い方・実践例:
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毎日の終わりに「今日できたこと」「次やること」を簡単にメモする習慣をつけましょう。「今日は昨日より1件多く電話できた」「昨日より良い質問ができた」など、小さな成長を自分で認め、自信に繋げることが大切です。
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魔法5:人脈は「作る」ものではなく「できる」もの
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教えの核心: 名刺交換の数や知り合いの多さが人脈ではない。目の前の一人のお客様に誠心誠意尽くすことで、その人が別のお客様を紹介してくれる。それが本当の人脈。
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使い方・実践例:
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契約後も定期的に連絡を取り、「その後の調子はいかがですか?」「何かお困りごとはありませんか?」と気にかける。その誠実な姿勢が、「この人なら友人にも紹介できる」という信頼に繋がります。
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魔法6:仕事は「感動」を与えた分だけ報酬が返ってくる
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教えの核心: お客様の期待を少しでも超える「ちょっとした気遣い」や「プラスアルファの対応」が感動を生む。その感動の対価が、報酬(契約)となる。
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使い方・実践例:
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お客様がポロッと漏らした課題に対し、自社商品とは直接関係なくても、解決に役立ちそうな情報や記事を送ってあげる。
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約束の納期より一日早く資料を提出する。
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手書きのお礼状を送る。
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魔法7:NOは「YES」の始まり
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教えの核心: お客様の「NO(断り)」は、あなたへの拒絶ではない。「今は必要ない」「その条件では難しい」という意思表示に過ぎない。理由を探り、解決策を提示すればYESに変わる。
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使い方・実践例:
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会話例: 「価格が高い」というNOに対し、「確かにお安くはないですよね。ただ、この商品には〇〇という機能がありまして、これによってお客様の△△という業務が効率化され、長期的にはコスト削減に繋がるんです。」と、断りの裏にある懸念を解消する提案をします。
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魔法8:話し上手は「聞き上手」
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教えの核心: 自分が話したいことばかり話すのは三流。一流の営業は、お客様の話を真剣に聞き、質問を投げかけることで、お客様自身に課題やニーズを気づかせる。
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使い方・実践例:
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「はい」「なるほど」といった相槌だけでなく、「もう少し詳しく教えていただけますか?」「それはつまり、〇〇という課題があるということでしょうか?」と、相手の話を深掘りする質問を心がけましょう。話す割合は「自分:相手=2:8」が理想です。
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魔法9:見込み客は「探す」のではなく「集まってくる」
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教えの核心: 魔法5、6、8を実践し、目の前のお客様に感動を与え続けることで、あなたの評判が自然と広まる。「〇〇社の△△さん、すごく良いよ」と、紹介によって見込み客が向こうからやってくる状態を目指す。
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使い方・実践例:
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これは日々の積み重ねの結果です。まずは目の前の一人のお客様に全力を尽くすことから始めましょう。紹介を依頼する際は、「もし〇〇様と同じように△△でお困りの方がいらっしゃいましたら、ぜひご紹介いただけると嬉しいです」と、紹介のメリットを伝えると効果的です。
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魔法10:セールストークは「必要ない」
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教えの核心: 流暢に練られたセールストークよりも、お客様の課題を自分のことのように考え、解決策を一緒に探す「相談相手」になることが重要。
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使い方・実践例:
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商談を「商品を売り込む場」ではなく、「お客様の課題解決ミーティング」と捉えましょう。
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会話例: 「今日は商品を売りに来たというより、〇〇様が今抱えていらっしゃる課題を、私と一緒に整理させていただきたいと思っています。」
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魔法11:「ありがとう」を口癖にする
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教えの核心: どんな小さなことにも感謝する。アポイントをくれたこと、話を聞いてくれたこと、契約してくれたこと。感謝の気持ちが相手に伝わり、良好な関係を築く。
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使い方・実践例:
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商談の冒頭で「本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございます。」
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商談の終わりに「本日はたくさんの気づきをいただき、ありがとうございました。」
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メールの文面など、あらゆる場面で意識的に使いましょう。
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魔法12:仕事の「目的」を明確にする
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教えの核心: なぜ自分はこの仕事をしているのか?「お金のため」だけでは、辛い時に乗り越えられない。「お客様の成功を助けるため」「社会を豊かにするため」といった、より高い次元の目的を持つことで、仕事に誇りを持ち、力が湧いてくる。
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使い方・実践例:
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一度、静かな時間を作って「自分は、この仕事を通じて誰をどう幸せにしたいのか?」を紙に書き出してみましょう。その志が、あなたの言動に深みと説得力を与えます。
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まとめ:魔法の正体は「誠実さ」と「行動」
『営業の魔法』が教えてくれる12の魔法。
これらは決して、特別な才能や能力が必要なものではありません。その正体は、お客様に対する「誠実さ」と、それを形にする「日々の小さな行動」です。
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商品を売る前に、自分を売る。
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自分が話すより、相手の話を聞く。
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見返りを求めず、まず相手に与える。
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どんな時も、感謝の気持ちを忘れない。
今日から、この中の一つでもいいので、ぜひ実践してみてください。 最初はうまくいかないかもしれません。しかし、この「魔法」を信じて行動し続けたとき、あなたを見るお客様の目が変わり、営業という仕事が、辛いものから「楽しくて誇らしいもの」へと変わっていくはずです。
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