「良い学校に行き、良い会社に就職しなさい」
「お金のために働くのではなく、お金を自分のために働かせなさい」
もしあなたが前者しか教わってこなかったのなら、この本はあなたの「お金」に対する価値観を根底から覆す一冊になるでしょう。
ロバート・キヨサキ氏の著書「金持ち父さん 貧乏父さん」は、単なるお金儲けのテクニック本ではありません。私たちが学校では決して教わらない、資本主義社会を生き抜くための「お金の哲学」と「ファイナンシャル・リテラシー(お金に関する知識)」の重要性を説いた、全世界の数千万人の人生に影響を与えたバイブルです。
この記事では、本書の核心的な教えを、誰にでも分かるように要約して解説します。
二人の父さん、二つの教え
この物語には、著者であるロバートの人生に大きな影響を与えた二人の「父」が登場します。
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貧乏父さん(実の父親):高い教育を受け、安定した公務員の職に就いていたが、いつもお金に困っていた。「良い学校を出て、大企業で安定した職に就くこと」が最善だと信じていた。
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金持ち父さん(親友の父親):学歴はなかったが、ビジネスを次々と成功させ、ハワイで有数の資産家となった。「お金の流れを読み、自分のためにお金を働かせる方法」をロバートに教えた。
この対照的な二人の父の教えを通じて、ロバートは「なぜ世の中には、高学歴で高収入なのに貧乏な人と、そうではなくても裕福な人がいるのか」という根本的な疑問の答えを見出していきます。
金持ち父さんの6つの教え
本書の核心は、金持ち父さんがロバートに授けた6つの重要な教えに集約されています。
教訓1:金持ちは「お金のため」には働かない
貧乏父さんは「給料をもらうため」に働いていました。しかし金持ち父さんは、「資産を買うため」に働き、その資産が生み出すお金(キャッシュフロー)によって生活していました。
多くの人は、給料が上がれば支出も増やしてしまい、会社に依存する「ラットレース(働いても働いても資産が貯まらない状態)」から抜け出せません。
金持ちになるための第一歩は、このラットレースから抜け出すと決意し、給料のためだけに働くのではなく、お金を生み出す「資産」を築くという視点を持つことです。
教訓2:お金の流れの読み方を学ぶ【最重要】
金持ち父さんの教えの中で、最も重要で、この本の核心とも言えるのが「資産」と「負債」の違いを正しく理解することです。
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資産とは、あなたのポケットにお金を入れてくれるもの。
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負債とは、あなたのポケットからお金を奪っていくもの。
この定義は、驚くほどシンプルですが、非常に奥深いものです。
例えば、多くの人が「資産」だと信じている「持ち家」。もし、住宅ローンや固定資産税、修繕費といった支出が、その家が生み出す収入(例えば家賃収入)を上回るなら、それは金持ち父さんの定義では「負債」になります。
金持ちは、ひたすら「資産」を買い集め、負債を極力買いません。一方、中流以下の人々は、収入を得ては「負債」を買い、それが自分の資産だと信じ込んでいるのです。
教訓3:自分のビジネスを持つ
「本業の仕事に精を出す」ことと、「自分のビジネスを持つ」ことは違います。金持ち父さんは、本業で給料をもらいながらも、そのお金を自分の「資産の欄」に投資し続けることの重要性を説きます。
あなたのビジネスとは、あなたがその場にいなくても収入を生み出してくれる「資産」のことです。例えば、以下のようなものが挙げられます。
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不動産(家賃収入)
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株式(配当金)
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印税(書籍や音楽など)
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その他、価値を生む事業
本業の安定した収入を元手に、コツコツと自分のビジネス(資産)を育てていくことが、経済的自由への道筋です。
教訓4:会社を作って節税する
金持ちは、税金に関する知識を徹底的に活用します。特に、個人ではなく「法人(会社)」を設立することで、税制上の大きなメリットを享受します。
個人(サラリーマン)は、「収入 → 税金 → 支出」という順番でお金が流れます。つまり、税金を引かれた後のお金で生活します。 一方、法人は、「収入 → 支出 → 税金」という順番です。つまり、事業に必要な経費を先に使い、残った利益に対して税金がかかります。
この違いを理解し、賢く活用することが、手元に残るお金を最大化する上で重要になります。
教訓5:金持ちはお金を作り出す
金持ちは、ただお金を貯め込むのではなく、「金融知識」と「創造力」を駆使して、何もないところからチャンスを見つけ出し、お金を作り出します。
不動産市場の知識、投資の知識、交渉術などを組み合わせ、他の人が見過ごすような取引をまとめ、大きな利益を生み出すのです。これは、高いリスクを取るギャンブルではなく、知識に裏打ちされた計算された行動です。
教訓6:お金のためではなく、学ぶために働く
若い頃は、給料の額だけで仕事を選ぶべきではない、と金持ち父さんは言います。目先の給料よりも、将来自分の資産を築く上で役立つスキルを学べる仕事を選ぶべきだ、と。
例えば、セールス、マーケティング、会計、交渉術、リーダーシップといったスキルは、どんなビジネスを行う上でも不可欠です。これらのスキルを身につけることを目的に働くことで、将来、何倍ものリターンを得ることができます。
まとめ:お金の教育を、今日から始めよう
「金持ち父さん 貧乏父さん」が私たちに突きつける最も強烈なメッセージは、「あなたの経済的な未来は、学校教育や会社が決めるのではなく、あなた自身の『お金に関する知識』が決める」という事実です。
お金のために一生働き続ける「ラットレース」から抜け出し、お金を自分のために働かせる「経済的自由」を手に入れる。そのための第一歩は、本書で語られる「資産」と「負債」の違いを正しく理解し、今日からコツコツと自分の「資産の欄」を育て始めることです。
この本は、あなたの人生の操縦桿を、あなた自身の手に取り戻すための、力強い羅針盤となるでしょう。
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『金持ち父さん貧乏父さん』を読んで「自分も金持ち父さんのようになりたい」と思った時に、次に必ず読みたい必読書は金持ち父さんシリーズ第2弾『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』。
