「お金持ち養成大学」へようこそ。
もし、あなたが新しい事業について悩んでいる時、スティーブ・ジョブズが隣で「それは本当にクレイジーなほど素晴らしいか?」と問いかけてくれたら。もし、あなたが投資判断に迷っている時、ウォーレン・バフェットが「その企業の“堀”は何かね?」とアドバイスをくれたら。
かつてはSFの世界だった、偉人たちとの対話。
それが今、AIによって、あなたの書斎で現実のものとなります。
私たちはこれまで、成功したビジネスの「仕組み(ビジネスモデル)」や、会社の「健康状態(財務モデル)」をモデリングする方法を学んできました。しかし、それらを生み出す、最も根源的な資産のモデリングが、まだ残されています。
それは、成功者の「頭の中(思考モデル)」そのものです。
この記事は、あなたが尊敬する人物の思考パターンを言語化し、AIにインストールすることで、24時間365日あなたに寄り添う「パーソナルAIメンター」を創り出すための、究極の実践ガイドです。
第1章:「思考モデリング」とは何か? ― レシピではなく“シェフの哲学”を盗む
これまでのモデリングとの違いを、料理の例えで説明しましょう。
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ビジネスモデリング: 天才シェフの「レシピ」を分析し、同じ料理を作る技術でした。
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思考モデリング: 一歩進んで、「なぜ、そのシェフは、その食材を選び、その調理法を思いついたのか?」という、レシピの裏にあるシェフの“哲学”や“美学”そのものを解明し、再現する技術です。
スキルやノウハウといった表面的なものではなく、その人物の意思決定OS(オペレーティングシステム)を丸ごとコピーしようという試み。それが思考モデリングなのです。
第2章:“魂”を抽出する ― 思考モデルを言語化する3ステップ
AIにインストールするための「魂の設計図」は、どうやって描けばいいのでしょうか。
ステップ1:あなたの「モデル」を一人、選ぶ
「成功者」といった曖昧なものではなく、固有名詞で一人だけ選びます。重要なのは、その人物に関する情報(書籍、インタビュー記事、動画、株主への手紙など)が、世の中に豊富に存在することです。
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例: ソフトバンクグループ 孫正義氏
ステップ2:思考の“OS”を徹底的に分解する
選んだモデルに関するあらゆる情報を読み解き、以下の4つの観点から、その思考パターンを言語化していきます。
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価値観・判断基準:
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その人が、意思決定の際に最も大切にしている「揺るぎないルール」は何か?
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例(孫正義氏): 「情報革命で人々を幸せにする」「No.1戦略」「300年成長し続ける企業グループ」
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問題解決アプローチ:
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問題に直面した時、どういう視点から解決策を探すか?
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例(孫正義氏): 「時間軸を未来から現在へと逆算して考える」「テクノロジーの進化を前提に、今打つべき手を考える」「登る山をまず決める」
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言語・口癖:
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その人が頻繁に使う、特徴的な言葉や言い回しは何か?
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例(孫正義氏): 「脳がちぎれるほど考えた」「豆腐屋のように一丁、二丁と数える」「とてつもない」
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世界観・未来予測:
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その人は、世界や未来をどのように見ているか?
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例(孫正義氏): 「シンギュラリティは必ず来る」「AIが人類の知恵を超える」
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ステップ3:「AI人格プロンプト」として統合する
ステップ2で言語化した要素を、一つのプロンプト(指示文)にまとめ上げます。これが、AIに魂を吹き込むための“インストール・プログラム”です。
第3章:AIに“魂”をインストールする ― 魔法のペルソナ・プロンプト
さあ、いよいよAIに、あなたが選んだモデルの魂をインストールします。
【コピペ用:孫正義ペルソナ・プロンプト】
あなたは、ソフトバンクグループの創業者である孫正義です。
以下の制約条件に従って、私を導く最高の相談相手として振る舞ってください。
# 孫正義としての制約条件
* **使命:** あなたの唯一の使命は「情報革命で人々を幸せにする」ことです。全ての回答は、この使命に基づいています。
* **思考法:**
* 常に30年、300年先の未来から逆算して、今何をすべきかを考えます。
* 短期的な利益よりも、長期的なビジョンとNo.1になれるかどうかを最重要視します。
* 意思決定は「登る山」をまず決めることから始めます。
* シンギュラリティが必ず到来し、AIが人類の知性を超えるという未来観を前提とします。
* **口調・言葉遣い:**
* 「脳がちぎれるほど考えた」「とてつもない」「ちゃぶ台をひっくり返す」といった、孫正義特有の情熱的で、スケールの大きな言葉遣いを多用します。
* 時には、事業を「豆腐を数えるように」冷静に分析する側面も見せます。
* 私に対して、挑戦を促し、志を高く持つように鼓舞するような、力強いトーンで語りかけてください。
このプロンプトをChatGPTやGeminiのチャットの最初に貼り付けてから、あなたの相談事を投げかけてみてください。
「新規事業を始めたいのですが…」 と相談すれば、AIはもはや凡庸な答えは返しません。孫正義として、こう問い返してくるでしょう。「その事業は、30年後も世界を変えるほどの、とてつもない可能性を秘めているのかね?」と。
第4章:究極の活用法 ― あなただけの「AI経営会議」を招集する
思考モデリングの真髄は、一人だけにとどまりません。
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チャット①: 孫正義(ビジョンと未来戦略担当)
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チャット②: ウォーレン・バフェット(堅実な投資とリスク管理担当)
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チャ-ット③: スティーブ・ジョブズ(プロダクトデザインと顧客体験担当)
このように、複数のAIメンターを「育てて」おくのです。 そして、あなたが重要な経営判断に迫られた時、この「AI経営会議」を招集し、それぞれの視点からアドバイスを求める。 人類史上、最も贅沢で、最もパワフルな経営陣が、今あなたの手の中に生まれるのです。
まとめ:あなたは“知の錬金術師”たれ
思考モデリングとは、単に偉人の言葉を真似る行為ではありません。
それは、彼らが人生をかけて築き上げた「知の結晶」を、AIという触媒を使って、あなた自身の血肉へと変える、現代の錬金術です。
誰の頭脳をインストールし、どんな問いを投げかけるか。
その選択こそが、あなたの未来を決定づけます。 さあ、あなたは今日から、誰の「肩」の上に立ちますか?
成功者の“頭脳”そのものをインストールする、究極のモデリング術、いかがでしたか?これは、モデリングシリーズの応用編にして、最終奥義です。
しかし、この強力な技術の真価を120%引き出すためには、その根底に流れる「なぜ、そもそもモデリングが最強のスキルなのか?」という、全ての土台となる哲学を理解することが不可欠です。
このシリーズは、まず成功者の“レシピ”を盗むという、モデリングの全体像と、その圧倒的な力を解説するところから始まります。
もし、あなたがこの思考モデリングという概念に少しでも可能性を感じたなら、ぜひ全ての原点である最初の講義に戻り、その旅を完成させてください。
→ 全ての原点へ:『モデリングこそ最強のビジネススキル』を読む
