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前回の講義で学んだ「移動平均線」は、トレンドを見るための最強のツールでした。しかし、一つだけ弱点があります。それは「サインが出るのが遅い(遅行性)」ことです。 「ゴールデンクロスが出た時には、もう株価はだいぶ上がっていた…」。そんな経験はありませんか?
このタイムラグを極限までなくし、トレンドの発生をいち早く察知するために開発された、進化した分析ツール。それが【MACD(マックディー)】です。
MACDを見れば、今のトレンドが「始まったばかり」なのか、「もう終わりかけ」なのか、その【勢い】まで手に取るように分かります。 この記事は、あなたが移動平均線の遅さにイライラするのをやめ、トレンドの初動を素早く捉えるための、MACD完全攻略ガイドです。
第1章:MACDとは何か? 2本の線の「距離」を見る
MACD(Moving Average Convergence Divergence:移動平均収束拡散手法)は、名前は難しそうですが、見るべきポイントは非常にシンプルです。 チャートの下に表示される、以下の2本の線を見るだけです。

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【MACD線】(速い線)
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直近の価格変化に敏感に反応する線。
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【シグナル線】(遅い線)
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MACD線の動きを滑らかにした、反応が遅い線。
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この2本の線が、「くっついたり(収束)、離れたり(拡散)」する様子を見ることで、相場の状況を判断します。
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2本の線が大きく離れている時: トレンドの【勢い】が非常に強い状態。(イケイケの状態)
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2本の線が近づいてきた時: トレンドの勢いが弱まり、【転換】が近いサイン。(そろそろ終わりの予感)
第2章:最強のシグナル「MACDのゴールデンクロス」
MACDが最も威力を発揮するのは、売買のタイミングを計る時です。 移動平均線と同じく、「クロス」がサインになりますが、その意味合いはより鋭敏です。

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【ゴールデンクロス】(買いサイン)
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速い「MACD線」が、遅い「シグナル線」を、下から上へ突き抜けた時。
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「下落トレンドが終わって、上昇トレンドが始まった瞬間」を示します。移動平均線のクロスよりも早く出るため、初動を捉えやすいのが特徴です。
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【デッドクロス】(売りサイン)
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速い「MACD線」が、遅い「シグナル線」を、上から下へ突き抜けた時。
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「上昇トレンドの勢いが死んで、下落に転じる瞬間」を示します。利益確定の逃げ場として非常に優秀です。
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第3章:「ゼロライン」より上か下か? トレンドの環境認識
MACDを見る上で、もう一つ重要なのが、真ん中の【ゼロライン(0ライン)】です。 MACD線が、このゼロラインより「上」にいるか、「下」にいるかで、戦略は変わります。

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【ゼロラインより上】(上昇トレンド圏)
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相場は基本的に強いです。ここで発生する「デッドクロス」は、一時的な調整の可能性もありますが、「ゴールデンクロス」は、強力な再上昇(押し目買い)のチャンスとなります。
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【ゼロラインより下】(下落トレンド圏)
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相場は基本的に弱いです。ここで発生する「ゴールデンクロス」は、リバウンド狙いの買い場になりますが、ゼロラインを超えられずに再び下落するリスクもあるため、注意が必要です。
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『ゼロラインより下でのゴールデンクロスは“逆張り”、ゼロラインより上でのゴールデンクロスは“順張り”』と覚えるとよいでしょう。
第4章:学園長が「MACD」で底打ちを確認する時
私は、暴落時の「底値拾い」をする際、決して勘では動きません。必ずこのMACDのシグナルを待ちます。
株価が大きく下がり、「そろそろ安いかな?」と思っても、まだ買いません。 なぜなら、MACD線がシグナル線より下にあり、下向きである限り、下落のエネルギーはまだ残っているからです。
私が注文ボタンに手をかけるのは、日足チャートで【MACDがゴールデンクロスした瞬間】、あるいはその手前で【ヒストグラム(棒グラフ)が反転した瞬間】だけです。
「ああ、これで売りの勢いは死んだ。風向きが変わったな」
そう確信してからエントリーすることで、落ちてくるナイフで怪我をするリスクを、劇的に減らしているのです。
長期投資家にとってのMACDは、嵐が過ぎ去ったことを確認するための、高性能な「気象レーダー」なのです。
勿の論!ですが、MACD(マックディー)だけで判断するのではなく、他の分析も総動員で駆使して、【今の色合い】を判断する材料の一つとしていきます。
また、毎日投稿の投資分析系YouTubeが沢山あるので、自分の判断と照らし合わせて、客観的で合理的な判断を出せているかを3つほどチェックします。
このように3つほどチェックすることで、「自分の考えに近い」動画だけでなく、この分析から違ったアプローチを分析する投資判断を知ることが可能になります。
もし自分の投資分析の考えに近いYouTube動画だけでは、【盲信】になることもあるので、過信は投資に要らない要素で、そんな自分と一線を引くことが出来ます。
まとめ:あなたは“相場のスピードメーターを見る運転手”たれ
移動平均線が「地図」だとしたら、MACDは「スピードメーター」です。 今、相場が加速しているのか、それとも減速して止まろうとしているのか。
ただ漫然と運転するのではなく、メーターを見てアクセルとブレーキを踏み分ける。
今日からあなたは、感覚だけで運転するドライバーではありません。 相場の速度と転換点を計器で確認し、安全かつ最速で目的地を目指す、賢明なる運転手なのです。
