「お金持ち養成大学」へようこそ。
チャートを見ていると、ローソク足とローソク足の間に、ぽっかりと【空白】が空いていることがあります。 「あれ? バグかな?」と思うかもしれませんが、そうではありません。
これは【窓(ギャップ)】と呼ばれる現象です。 前日の終値と、当日の始値が乖離(かいり)することで生まれるこの空白は、市場に「強烈なニュース(サプライズ)」が投下され、投資家たちが我先にと殺到した、【熱狂】と【絶望】の痕跡なのです。
この記事は、チャート上の空白地帯が語るメッセージを読み解き、窓が開いた時に「飛び乗るべきか」「待つべきか」を冷静に判断するための、テクニカル分析講義です。
第1章:【窓開け】の正体 ― 注文が殺到する「パニック」
通常、株価は連続して動きます。今日の始値は、昨日の終値の近くから始まるのが普通です。 しかし、市場が閉まっている夜間や週末に、重大なニュース(決算発表、TOB、災害など)が出るとどうなるでしょうか?
翌朝、「いくらでもいいから買いたい!(または売りたい!)」という成行注文が殺到します。 その結果、昨日の終値が1000円だったのに、今日の始値がいきなり1100円から始まる、といった現象が起きます。 この間にできた空白が【窓】です。

-
【上窓】(ギャップアップ):強烈な「買い材料」が出た証拠。熱狂。
-
【下窓】(ギャップダウン):強烈な「売り材料」が出た証拠。絶望。
第2章:飛び乗っていい窓・いけない窓(4つの種類)
窓が開いたからといって、すべてがチャンスではありません。 それが「トレンドのどの位置」で出たかによって、意味が全く異なります。

-
【ブレイクアウェイ・ギャップ】(突破の窓)
-
長い保ち合い(レンジ)を、窓を開けて突破した時。
-
意味:新しいトレンドの【始まり】。エネルギーが爆発した瞬間なので、エントリーの絶好機です。
-
-
【ランナウェイ・ギャップ】(逃げる窓)
-
上昇トレンドの最中(中盤)に、さらに加速して窓を開けた時。
-
意味:トレンドの【継続・加速】。まだ勢いは続きます。
-
-
【イグゾースション・ギャップ】(消耗の窓)
-
トレンドの最終局面(高値圏)で、最後の力を振り絞るように窓を開けた時。
-
意味:トレンドの【終わり】。線香花火が消える直前の輝きです。ここに飛び乗ると、高値掴みで爆死します。
-
-
【コモン・ギャップ】(普通の窓)
-
明確なトレンドがないレンジ相場で、なんとなく開いた小さな窓。
-
意味:特に意味はありません。すぐに埋められます。無視してOKです。
-
第3章:なぜ【窓は埋まる】と言われるのか?
投資の世界には、「開けた窓は、必ず埋められる(窓埋め)」という有名な格言があります。 窓を開けて上昇した後、株価が一時的に下落し、窓の価格帯まで戻ってくる現象です。

なぜ起きるのか? それは【投資家心理】のせいです。
-
利食い売り:窓を開けて急騰した後、「十分儲かったから売ろう」という利益確定の売りが出る。
-
買い遅れた人の待機:「上がりすぎて買えなかった。窓の価格(元の水準)まで落ちてきたら買おう」という指値注文が、窓付近に溜まる。
この需給バランスにより、株価は磁石のように窓へと吸い寄せられます。 そして、窓を埋めた(=窓付近の買い注文にヒットした)瞬間に、再び上昇トレンドに戻る(反発する)ことが多いのです。 つまり、【窓埋め】こそが、最も安全で勝率の高い「押し目買い」のポイントとなります。
第4章:学園長がおはようの窓開けを気にしない理由
私は窓(ギャップ)が発生しても、全く動じずに冷静に判断します。
「窓できた!便乗せねば!」と過敏に反応しても、その窓開け段階で既に高値(もしくは安値)になっているので、思ったより動かない、それよか逆に値が動いてるということは頻繁に起こります。
前述したように窓はほぼ間違いなく時間の経過で埋められます。
ならば焦って投資することはありません。
「このニュース(経済指標)でニーズが高い(売りが強い)んだな。」
これくらいの気持ちでいる、いちいち窓開けに反応しない。これが重要です!
まとめ:あなたは“窓辺の監視者”たれ
窓は、市場の感情が爆発した痕跡です。 その爆発が「始まりの合図」なのか、それとも「終わりの合図」なのか。
熱狂の渦中に飛び込むのではなく、少し離れた窓辺から冷静に観察する。
今日からあなたは、パニック買いするイナゴではありません。 窓が開く意味を理解し、埋まる瞬間を虎視眈々と狙う、賢明なる窓辺の監視者なのです。
